『南部藩主が京都九条家の庭に咲いている阿房宮を株分けして藩内に植えた』のが始まりとされる食用菊「阿房宮」。名前の由来は、秦の始皇帝が建てた阿房宮とされています。
南部町の気候が栽培に適したことから、盛んに栽培されるようになり食用菊の主要産地となりました。
阿房宮の特徴は、苦味がなく菊花の芳香と共に甘みがあることです。生食で食べる事もありますが、保存を目的として、蒸した後に乾燥し干し菊にします。
近年、阿房宮の作付は、他の作物に比べて手間がかかり、害虫や気候の影響を受けやすいことから減少傾向にありますが、専用の干し菊の加工場を建設するなど、阿房宮の維持と栽培技術の向上に取り組んでいます。
おかげさまで、阿房宮は国内はもとより海外へも出荷できるようになりました。食用菊といえば「刺し身のつま」イメージで、脇役とされますが、ここ南部町では「お浸し」や「天ぷら」など、料理のメインになるのです。近年、解毒作用が解明されるなど、漢方薬にも用いられる食用菊は、健康面でも注目されつつあります。おいしく食べて健康にも役立ってくれる阿房宮を、ぜひ、ご賞味ください。
もどし方
干し菊は、さっと湯がくだけで本来のシャキシャキとした歯ごたえはもちろん、芳香や甘みを一年中味わうことができます。
熱湯に手早くくぐらせ、冷水に取って十分に水気をとってご利用ください。
料理法
- おひたし、酢の物、マヨネーズ、きゅうり等和え物に。
- 大根おろしなどの付け合せ、刺し身のつまに。
- 白菜、大根、小かぶなどの切り漬けに、少量入れるとおいしくなります。
- 味噌汁、すまし汁のおろしぎわに入れると良く、特に豆腐とよく調和します。
「菊の花漬け」が第4回T-1グランプリ全国決勝大会で審査員特別賞受賞おめでとうございます。
平成26年2月16日サンシャインシティで開催されたお漬けものの日本一を決める第4回T-1グランプリ全国決勝大会が開催され、東北代表として参加した南部町の岩城美果さんが審査員特別賞を受賞しました。受賞した「菊の花漬け」は園主東牧人も協力させていただきました。
2009年11月青森テレビで紹介していただきました
阿房宮の収穫から、干し菊の生産までを紹介していただきました。料理編ではチェリウスで菊巻寿司を紹介していますので、ぜひご覧ください。